また走るために!
整形外科のセカンドオピニオン診療

走る犬の画像

こんな症状ありませんか? Have these symptoms appeared?

  • 歩き方がぎこちない
  • 足を引きずる
  • 階段の上り下りを嫌がる
  • ジャンプを嫌がる
  • 関節の腫れや痛みがある
  • 体重をかけない足がある

放っておくと危険です!

当院では
Iwata Veterinary Surgical Servicesの岩田氏を招へいし、
整形外科専門外来を実施しております。

整形外科担当医

岩田宗峻先生の写真

岩田 宗峻 先生

Iwata Veterinary Surgical Services. / 整形外科

経歴 / 所属

H22
日本大学 獣医学科卒
H26
日本獣医生命科学大学 大学院博士課程修了
H26~
日本獣医生命科学大学 大学院特別研究生
H26
東京都内動物病院勤務
H29
大阪府立大学獣医臨床センター 勤務獣医師・特任助教
H30
大阪府立大学 客員研究員
H30
岐阜大学 共同獣医学科 助教
R3
岐阜大学附属動物病院 整形外科診療科長
R4
東京医科歯科大学 整形外科学分野 特任准教授
R5~
Iwata Veterinary Surgical Services 開設
  • 日本獣医学会
  • 日本獣医麻酔外科学会
  • 日本獣医がん学会
  • 獣医神経病学会

子供の頃、下半身不随(後肢完全麻痺)のミニチュア・ダックスと出会い「この子を歩けるようにしたい!」と思い獣医師になりました。
人間の医療と比べ、獣医療はまだまだ発展途上であることを目の当たりにし、獣医療の発展と充実を夢見て、獣医大及び医大にて研鑽を積みました。現在は臨床医として、欧米や日本国内から発信される最新の治療データを参考にしながら、みなさまの大切なご家族に最適な治療プランをご提案しております。
特に整形外科分野を専門としており、様々な2次診療施設で積んだ経験と実績に加え、大学での研究活動の経験を日々の診療に活かすことで理想的な治療を提供することを目指しています。
術後合併症に対する再建手術など、特殊な治療を得意としています。
関東、東海、関西の複数の動物病院で診療に従事しています。

関先生の写真

関 先生

経歴 / 所属

2008年~2011年
東京都の動物病院に勤務
2011年~2013年
名古屋市動物病院に勤務
2012年~2014年
岐阜大学神経科研修医
2013年~2015年
岐阜県の動物病院に勤務
夜間救急動物病院非常勤
2016年
あま動物病院開院
国際資格
ISVPS(International School of Veterinary Postgraduate Studies)小動物外科認定医
  • 日本獣医麻酔外科学会
  • 日本獣医皮膚科学会

おうちの子の体調不良は、飼い主さまにとって本当に心配なものですよね。特に整形外科的な問題は、痛そうにする仕草や違和感が飼い主さまにも見て取れるため、とても心配になります。加えて、整形外科的な疾患は、治療が長引いたり、治療費が高額になりやすく、飼い主さまの心の負担も大きいと思います。
ただ、獣医療も着実に進歩しています。治療方法は常にブラッシュアップされており、体への負担が少ない手術方法や治療効果の高い手術方法へと更新されていっています。とはいえ、完治までの道のりは決して簡単ではありません。時間も根気も必要になるでしょう。
症状や治療法によっては難しい判断を迫られることもあるかもしれません。そんな時に私たちは、飼い主さまとワンちゃんネコちゃんに寄り添い、ベストな治療プランを一緒に考えていきます。

疑われる疾患 Suspicion of Illness

  • チェック
    項目
  • 内容
  • 考えられる
    腫瘍疾患
引きづっている、痛そうにしている 椎間板ヘルニア
前足をかばう 肘関節形成不全
ジャンプを嫌がる 股関節形成不全
階段の上り下りを嫌がる 膝蓋骨脱臼
突然足を引きずる 前十字靭帯断裂

よくある症例 Common cases

膝蓋骨脱臼
前十字靭帯断裂

膝蓋骨脱臼とは

膝蓋骨脱臼は、犬によく見られる整形外科的問題の一つです。正常な膝関節では、膝蓋骨(膝のお皿)が大腿骨の滑車溝と呼ばれる溝の中をスムーズに動くことで、膝の曲げ伸ばしが可能になります。しかし、膝蓋骨脱臼では、この膝蓋骨が本来あるべき位置から外れてしまいます。

膝蓋骨が脱臼する4つの理由

  • 大腿骨の滑車溝が浅すぎる
  • 大腿四頭筋の発達不全
  • 骨の捻れや湾曲
  • 遺伝的要因(特に小型犬種に多い)

この状態が続くと、単に痛みを引き起こすだけでなく、以下のような二次的な問題を引き起こす可能性があります。

  • 筋肉の変位
  • 大腿骨の捻転・湾曲(ガニ股のような外見)
  • 関節の形成不全
  • 前十字靭帯の断裂
  • 重度の変形性関節症

検査方法

歩行観察
獣医師が犬の歩き方を注意深く観察します。一見正常に見えても、体重のかけ方、歩幅、動作に微妙な異常が見られることがあります。
触診

専門医が直接手で触れて検査します。
この際、以下の点を確認します:

  • 脱臼の程度とグレード分類
  • 脱臼の向き(内側か外側か)
  • 痛みの有無
  • 周囲組織の損傷の有無

また、膝蓋骨脱臼だけでなく、股関節など他の部位の異常も同時にチェックします。

レントゲン検査

X線撮影により、以下の点を詳細に確認します。

  • 膝蓋骨の位置と脱臼の方向
  • 骨の変形や捻れ
  • 変形性関節症の進行度
  • 関節炎の有無

この検査結果は、手術の必要性や具体的な手術方法を決定する上で重要な情報となります。

グレードについて

膝蓋骨脱臼の重症度は、一般的に以下の4段階で分類されます。

グレード1 グレード2(手術適応) グレード3 グレード4
症状 自然に脱臼することはまれで、手で脱臼させても元通り 自然と脱臼することもあり手で整復が必要。
軽度の骨の捻転・湾曲がある
常に脱臼していて手で修復できるがすぐに脱臼する。
骨の異常だけでなく、周囲の軟部組織の異常もできる
常に脱臼していて、手で整復できない。
歩く事もままならない事がある

重要なのは、グレード2の段階でも、飼い主が気づかないことが多いという点です。
定期的な獣医師の検診が早期発見・早期治療につながります。

治療について

当院で行う主な外科的治療

滑車溝形成術

大腿骨の滑車溝を深くすることで、膝蓋骨が安定して動けるようにします。単に溝を削るだけでなく、関節軟骨を温存する技術も用いられ、術後の関節機能の維持を図ります。

外側支帯縫縮術

膝関節を包む組織(関節包)を調整します。内側に脱臼する場合は外側を、外側に脱臼する場合は内側を縫い縮めることで、膝蓋骨を正常な位置に引き戻します。

脛骨粗面転位術

脛骨の上部(脛骨粗面)を切り離し、適切な位置に移動させて固定します。これにより、膝蓋靭帯の付着部位を調整し、膝蓋骨にかかる力の方向を正常化します。

これらの手術法は、個々の症例の状態に応じて、単独または組み合わせて実施されます。術後は適切なリハビリテーションが重要で、専門的なケアにより良好な回復が期待できます。

前十字靭帯断裂とは

膝関節内の重要な靭帯が損傷する整形外科的問題です。この靭帯は大腿骨と脛骨を連結し、関節の安定性を保つ役割があります。断裂すると、脛骨が正常な位置から前方へずれたり、内側に捻じれやすくなったり、膝の関節を伸ばした時に過剰に伸展してしまい、膝は不安定化します。 また、靭帯は血行に乏しく治癒能力が低い組織です。そのため犬の前十字靭帯では、受傷後に治癒することはないと考えられています。
そのため、前十字靭帯の損傷を治療せずに放置しておくと、膝が不安定のまま放置されていることになります。これは靭帯の損傷を悪化させるとともに、半月板や軟骨の損傷、慢性関節炎などを引き起こし、膝関節の状態を進行性に悪化させていきます。

前十字靭帯が断裂する2つの原因

①慢性的な変性による断裂

これは前十字靭帯断裂の主要な原因とされています。靭帯の構造が徐々に変化し、強度が低下していく過程を指します。この変性が進行すると、日常的な動作でも小さな損傷が蓄積され、やがて部分断裂を経て完全断裂に至ります。なぜ徐々に変化していくかは解明されていません。

②急性の外傷による断裂

これは突発的な事故や激しい運動によって引き起こされる断裂です。例えば、交通事故に巻き込まれたり、スポーツ活動中に急激なジャンプや方向転換をしたりすることで、膝関節に強い力がかかり、靭帯が損傷する可能性があります。

前十字靭帯断裂の症状

主な症状には以下のようなものがあります

  • 歩き始めの躊躇や動作の鈍さ
  • 足を引きずる、または患肢をかばうような歩き方
  • 片足で跳ねるような歩行(ケンケン歩き)
  • 足の痛みを示す行動(舐める、触られるのを嫌がるなど)
  • 膝が腫れている
  • お座り時に、足を曲げずに投げ出して座る

これらの症状は、損傷の程度や半月板損傷の有無によって変わります。また、一時的に症状が現れて消えることもありますが、繰り返すことで靭帯だけでなく、軟骨や半月板にもダメージを与え、症状が悪化する可能性があります。

検査方法

視診
起立時の姿勢での体重のかけ方、太ももの筋肉量を確認します。お座り時に膝の関節を伸ばしたまま座っていないか、歩行時に跛行など患肢をかばったような歩き方をしていないかを確認します。
触診
太ももの筋肉量の低下、膝の腫れや触診時の痛み、膝関節の可動域の減少、関節伸展時の痛み、屈曲時に変な音がしないかなどを確認します。その他に脛骨圧迫試験や脛骨前方引き出し試験をおこない前十字靭帯損傷による膝関節の不安定性を確認します。
レントゲン検査
骨の位置関係や、前十字靭帯損傷時に見られる特徴的な所見(ファットパットサインなど)を確認します。
細胞診/関節液検査
他の疾患との鑑別に役立ちます。

視診や触診後、レントゲン検査を行い、骨がどのような位置にあるのかを詳しく調べます。また、レントゲン写真では膝の関節内にある脂肪組織の位置も確認します。この脂肪組織の位置が変わっていることで、前十字靱帯が傷んでいないかどうかの手がかりを得ることができます。

治療について

手術の適応

ワンちゃんにとって手術が必要かどうかは、年齢、関節の具合、他の病気の有無などを総合的に判断して決めていきます。以下では、手術が必要なケースと、手術をせずに治療できる可能性があるケースをご説明します。なお、ここでいう「部分断裂」は、靭帯の一部が切れている状態のことです。この状態を放置すると、徐々に傷みが進行し、最終的に靭帯が完全に切れてしまう可能性があります。

手術の適応は、犬の年齢、関節の状態、全身の健康状態などを考慮して判断されます。一般的に以下のような場合に手術が推奨されます

部分断裂の場合

早期に手術を行うことで、完全断裂に至る前に対処できる可能性があります。

完全断裂の場合

手術が強く推奨されます。完全断裂では重度の関節炎に進行するリスクが高くあります。また、前十字靭帯の断裂を起こした30-40%の犬で2年以内に反対肢の前十字靭帯も断裂する可能性があるため少しでも反対肢への負荷を減らすためにも早めの手術が推奨されます。
※ただし、個々の症例に応じて慎重に判断する必要があります。

手術方法

関節外制動法(Floの変法)

手術には主に2種類の方法があります。1つは、膝関節の外部に強力な人工素材や縫合糸を通して、切れてしまった前十字靭帯の役割を補うことで、脛骨が前方に滑らないようにします。これにより、膝を安定化させます。

メリット
骨に小さな穴を開けて紐を通して縛るという手技のため後述するTPLO法と比較して、手術が短時間で済みます。
デメリット
体重の重い大型犬では、かけた紐が緩みやすく関節外法による安定が不十分になることがあります。また、関節の可動域が制限されやすく、術後に症状が改善するまでの時間がTPLO法よりも長くなります。
TPLO法

前十字靭帯断裂に対する最も効果的な治療法が、脛骨(すねの骨)を切り、角度を変えてインプラントで固定することで、前十字靭帯がない状態でも膝が安定するようにする方法です。通常、前十字靭帯が切れると脛骨が前方へずれる力が働きますが、手術により脛骨の角度を調整することで、この力を軽減します。これにより、膝関節の動きが安定し、痛みも軽減され、歩行の回復が期待できます。
脛骨の角度を変える手術方法はいくつかありますが、特にTPLO法が治療としての報告が最も多く、手術成績も良いことから、世界的にも広く実施されている方法です。

メリット
高い安定性が得られやすいため、症状の早期改善が期待できます。大型犬にも適した手術方法です。
デメリット
専用の器具やインプラントが必要になるため、関節外法に比べると手術費用が高額になります。また、実施できる施設が限られます。
合併症について
発生は多くないものの、次のような合併症を伴うことがあります。感染症、脛骨の骨折、骨切り部の骨の癒合遅延、半月板の損傷、固定に使うプレートの破損、プレートと骨を固定するスクリューの緩みなどが挙げられます。

入院期間と入院中の過ごし方

入院期間は個々の症例によって異なりますが、一般的に5~7日程度です。入院中は以下のようなケアが行われます

  • ケージレストによる安静
  • 術後の炎症を抑えるためのアイシング
  • 近赤外線の患部への照射
  • 痛みのコントロール

当院では手術から2~3ヶ月間は安静に過ごしてもらっています。術後2週間ほどで抜糸と足の状態確認をさせていただきます。

内科治療のリスク

基本的に症状の緩和と悪化の遅延を目指す治療法です。
徐々に関節へのダメージが蓄積され、慢性の関節炎や半月板損傷など症状の悪化を誘発する可能性があります。

関節外制動法(Floの変法)

これらの手術法は、個々の症例の状態に応じて実施されます。術後は適切なリハビリテーションが重要で、専門的なケアにより良好な回復が期待できます。

当院の整形外科治療の特徴 Features

診療当日の流れ Flow

受付・問診

受付いただきましたら、スタッフから問診させていただきます。どのような症状がいつごろからあるのかお伺いさせていただきます。セカンドオピニオンの場合は、どのような診断でどんな治療をご提案されているかもお伺いします。ネット受付時のオンライン問診をご利用いただくとスムーズです。セカンドオピニオンの方は診療情報提供LINEから検査結果などを事前にお送りいただくこともできます(CTやMRIなどの大きなデータはご持参ください)。

検査・処置

整形外科学的検査でしっかりと全身の筋肉や骨の状況を確認します。またレントゲン検査などの画像検査を実施して骨や関節などの状態を確認します。場合によっては、鎮静や麻酔をかけてCT撮影をすることをご提案させていただくこともあります。

今後の治療計画のご説明

検査結果から疑われる疾患とそれに対する治療法、その治療を選択した場合のメリット・デメリットや、どのような経過が予想されるのかをご説明させていただきます。治療については飼い主さまのご希望なども伺いながら、一緒に最善の治療プランを計画していきます。

お会計・次回予約

お会計は受付にてさせていただきます。次回の診察日は状態に応じて数日後から1ヵ月を目安にお伝えさせていただきます。手術をご希望される場合には、手術の日程のご相談もさせていただきます。

よくあるご質問

手術は必ず必要ですか?
その子の症状の程度や全身状態、性格、年齢などを考慮して判断します。軽度の場合は保存療法も選択肢となります。
手術後の安静期間はどのくらいですか?
疾患や手術の種類によって異なりますが、一般的に2〜3ヶ月程度です。個々の回復状況に応じて調整します。
手術の合併症のリスクはありますか?
どんな手術にもリスクはありますが、当院では、最新の機器の使用や、十分な経験を持つ獣医師が担当することで合併症のリスクを抑えています。
保険は使えますか?
はい、多くのペット保険で整形外科手術はカバーされています。詳細は加入している保険会社にお問い合わせください。
術後の通院頻度はどのくらいですか?
実施する手術や動物の状態によっても異なりますが、骨を固定する手術をおこなった場合、退院後1週間ほどで再診で抜糸と状態の確認をします。その後は、2~3週間ごとの通院をお願いしております。

営業スケジュール Schedule

あま動物病院
診療時間 日・祝
08:30〜12:00
受付11:30迄
-
15:00〜18:00
受付17:30迄
-
-
予約優先制
緊急を要する状態以外の場合は、お電話または予約サイトからご予約ください。お待ちいただく時間が少なくてすみます。
[診療対象]犬・猫
[休診]木曜日、第3水曜、日曜・祝日の午後
予防接種の受付は診療受付終了時間の30分前までです。
※ワクチン接種後のアレルギー反応への対応のため

アクセス

  • 〒490-1116 愛知県あま市本郷花ノ木35番地
    ( Google マップで確認)

    あま愛西線 あま愛西線 坂牧東交差点(マツモトキヨシさんとローソンさんのある交差点)を北へ250m

  • 駐車場マップ

    患者様専用駐車場は計22台あり、お車に不慣れな方でも停めやすくなっております。第1駐車場から受付、診察室へと段差無しのバリアフリーで、車いすの方でもご利用いただけます。北側に第2駐車場がございます。『呼び出しベル』もご用意しております。

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